動物

 ここでは,動物との出会いやその観察で感じたことなどを発信します。なお,むしは次の移動しました。

A1 コウノトリ来る


 高校生と一緒に野外活動をしていますと,何かを観察している人たちがいました。近づいてみるとコウノトリでした。「矢みたいなものがささっとるよ。何とかしちゃらんと。」と言われてよく見ますとがそれは発信器でした。「あれ,発信器ですよ。」などと会話しながら観察していると,悠々と餌をついばんでいます。魚を捕まえた瞬間にシャッターをきったのですがピンぼけでした。
 様々な人々の努力の結晶として野外に復活したコウノトリがついに筑後にもやって来たんですね。私は鳥に強い興味があるわけではありませんが,コウノトリのような大型の鳥がそれなりに繁殖できる生態系が存続されることには強い関心があります。どうなりますかね。(H,S)



A3 庭の池を作った14年後は

 

 2004年12月に子供達と庭に池を作った。14年たった今でも子供たちからは「きつかった・腰を痛めた」等と文句を言われる。色々な批判はあるものの,池のおかげで身近に生き物を感じることができ、今でも感動や驚きを与えてもらっている。池を作った時には濾過用にポンプをつけていたが,10年ほど前にポンプが壊れ,その後は単なる水たまりになり必要に応じて水草の整理と水替をしている。エサは与えていないが,年に5回くらい魚の確認のためにエサで魚を寄せている。   
 池を作ってすぐにカワバタモロコ,メダカ,バラタナゴ,カゼトゲタナゴ,アブラボテとバラタナゴの雑種♂(形質からアブラボテが片親であることは間違いないが、もう一方の親はバラタナゴと思われる。カゼトゲタナゴとの可能性もある)を入れた。バラタナゴはニッポンバラタナゴと思われる。池は閉鎖系であり、他からの魚の侵入はない。また毎年2月中旬に十数匹のイシガイと数匹のドブガイを池に入れている。2月にはカネヒラ以外のタナゴは産卵していないと思われる。毎年夏にはタナゴの稚魚が見られる。池を作ったことで感動したこと,驚き興味を持ったことを書きたい。

感動したこと
 入れて数年後にはカワバタモロコを見ることはなく,死んでしまったものと思っていた。2010年ごろ池の水草を整理していると,数匹の小魚が水草の間に隠れるのが見えた。確認するとカワバタモロコであった。よくぞ生き残っていてくれたと感激のあまり声を上げた。その後毎年観察していると,6月ごろには1センチ程度のカワバタモロコの稚魚が池の隅を泳いでいる。現在も池の中を元気よく泳いでいる。よくぞ頑張ってくれた。

驚き興味を持ったこと 
 3年前水中の動画を撮影できるカメラを買ったので意気揚々と池の中を撮影していた。なんと14年前に入れた雑種と同じ形質を持ったタナゴが写っていた。これには驚くとともに大変興味を持った。アブラボテは池には入れてはいない。14年前に入れた雑種のタナゴがバラタナゴと交雑し,その子供がバラタナゴと交雑し,これを繰り返して今でも形質を受け継いでいるのだろうか。雄の雑種は複数いるが,雌の雑種と思われる個体は確認できていない。20年ほど前にアフリカンシクリッドの交雑実験を行ったことがある。ピーコックシクリッドの雌とアーリーの雄を交雑させ,生まれた雌とアーリーの雄を交雑させることを数代にわたり繰り返した。すると生まれた雄は純粋なアーリーの雄と区別がつかない形質を持ったものとなった。(現在アフリカンシクリッドの種は検討されなおして当時と全く違う種名となっているが,当時呼ばれていた種名を使う)シクリッドとタナゴは全く別であり,シクリッドの実験とは雄と雌が逆であるが,素人考えではバラタナゴの形質にもうすこし近くなっていてもいいような感じがするのだが。または様々な表現型を持った雑種がいてもいいような気がするが,同じような形質を持った雑種しか見られない。大変興味深い事実である。
作って14年たった池の様子の画像を貼る。画像が悪いのは申し訳ない。動画を静止画にしているためである。また池の水がきれいなのは水替えしてすぐに撮影したからである。(Y,T)

<追記>
 2021年3月9日,投稿者の方から以下の内容のメールをいただきました。
「池の中の魚の混血でアブラボテとバラタナゴの掛け合わせと書いていましたが,あれは間違いで,カゼトゲタナゴとアブラボテの混血のようです。」
 投稿時にカゼトゲタナゴとバラタナゴの両方の雄の写真を入れていただいたのは,上記の修正のような意見もあるだろうと考えたからです。このような雑種の親がどの種かを写真だけで判断することはできません。本格的な遺伝子分析や交雑実験を行う必要があるでしょう。ここでは,自然界で生じた近縁種間の雑種が代を重ねている例として捉えていただければと思います。(岸田 志朗)

<参考事例>
 2021年3月7日,NHK「ダーウィンが来た」で「震災から10年 奇跡の復活! 三陸の生き物たち」という題の放送がありました。「まさかの進化!」などという触れ込みでイトヨの話が紹介されます。場所は岩手県大槌町で,清流源水川はイトヨの棲息地として知られています。話は源水川での瓦礫撤去に,全国から集まったボランティアが協力して,見事に清流が復活し,震災後もイトヨの棲息が確認されたという話から,「まさかの進化!」と表現されたイトヨとニホンイトヨの自然交雑の話へと続きます。大槌町では,湧き水が多くの場所で流れだしていて,生活用水にも使用され,湧き水を集めた池が点在している場所があるそうです。海に程近い湧き水の溜池で,震災後イトヨが繁殖している場所が多数見つかりました。発見されたイトヨは,海にすむニホンイトヨとイトヨとの中間の形態で,遺伝子を調べた結果も両種の遺伝子を併せもつことがわかったそうです。ニホンイトヨとイトヨとの両種とも,震災前にはその地域での確認はなく,津波の押し波で海に棲むニホンイトヨが,引き波で上流の源水川からのイトヨが,それぞれ溜池に来たのではないかと考えられているようです。これらの説明(仮説)がどれ程正しいのかはわかりませんが,地理的隔離が成立している近縁種間でも交雑が起こり,その雑種の系統が震災後,代を重ねている例の1つとして興味深いと思います。関連記事は新聞にも掲載されているようです。ところで,これは進化?ですかね。(岸田 志朗)
 <追記>
 2022年4月5日,投稿者の方から以下の内容のメールをいただきました。
 「以前バラタナゴとアブラボテとの交雑種と思われる写真を送ると言っていましたが,見つかりました。三井郡大刀洗町で採集した個体を,自宅水槽で飼育し,2005年6月頃に撮影した写真です。」
 この写真をもって,アブラボテとバラタナゴとの雑種であると断定することは無理がありますが,尻鰭の形状と色とにアブラボテ的な要素が発現しているようです。なお,私もこのような特徴を示す個体を見たことがあるような気がします。その時の感想は「バラタナゴの尻鰭はこんなに黒くなるんだ。」と思った記憶がありそうです。この地域では,雑種を形成するとされるヤリタナゴとアブラボテとの中間的な形質を示す個体は普通に見られます。これらの種間雑種に関する現象は,解明するのに遺伝子解析が必要でしょうから,どこか専門機関で興味をもつ研究者が現れるといいですね。(岸田志朗)


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A6 鳥を撮る

 ここでは,会員の皆さんの撮影した写真を住宅とその周辺,地域活動中,旅先に分けて紹介する予定です。なお,会員の中には,鳥の専門家はいませんので種の同定にはやや難があります。(岸田志朗)

小郡市自宅の庭の鳥(Y,T)

 私が小学生の頃,朝早く目を覚ますと無数の鳥のさえずりが聞こえていたことを懐かしく思う。残念ながら今はあまり聞こえない。家の周りの森も切られてしまい,鳥も住みにくい環境になったのだろうか。
新型コロナウィルスの影響で最近出かけることが少なくなった。1日が暇で窓の外をなんとなくみる機会が増えた。意外に多くの鳥が庭に来ている。一番目立つのがメジロである。群れで来る時と2羽で来る時がある。2羽で来るメジロはいつも家の周りにおり,よくビニールハウスにも入り込み果物をついばんでいる。そこで庭にオレンジを置いてみた。すぐにメジロが来た。次に来たのがヒヨドリである。ヒヨドリも一日に何度もみられる。オレンジに来る鳥はこの2種類のみで意外であった。しかし庭の鳥を見ていると時間つぶしにもなり楽しいものである。    
 2月に家の庭で見た鳥を紹介する。毎日見られる鳥としてスズメ,ハシボソガラス,キジバト,メジロ,ヒヨドリ,ムクドリ,ハクセキレイがいる。比較的よくみられる鳥は,モズ,ジョウビタキ,エナガ,キクイタダキ,コゲラである。サギの仲間はすぐそばのクリークにはよく来ているが庭には来ない。最近見られなくなった鳥として,カワセミとカササギがいる。以前はよく来ていたが最近は見なくなった。
庭の鳥の中で撮影場所が小郡市となっている写真は,部屋の中からガラス越しに撮影したのである。

<追記>2020年12月31日
 2020年の終盤からカワセミとカササギとが,再び庭に飛来するようになった。

久留米市自宅とその周辺の鳥(H,S)

 この頃,写真を少し真面目に撮ろうと考え始めています。そこで,日頃の練習として鳥の写真を撮り始めました。満足のいくものは撮れませんが,同定可能なものを少しずつアップすることにします。
 鳥の中で興味があるがメジロです。昔,梅の花に来るメジロの写真を一生懸命撮影したのを覚えています。驚いたのは,ツワブキの花にも吸蜜に訪れるんですね。現時点でのメジロが訪花する植物は,ツワブキ,ウメ,ジンチョウゲ,ツバキです。これに郊外を加えると,いったい何種類の植物に吸蜜に来ているのでしょうか。
 写真のイソヒヨドリは,近年海から離れた久留米市内などで見かけるようになりました。
(2020年3月8日記)

 

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1 住宅とその周辺の鳥

 


 

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A9 哺乳類・爬虫類・両生類

 ここでは,会員の皆さんが住宅とその周辺,地域活動中,旅先で撮影した写真を紹介します。

 哺乳類





爬虫類
<メモ>

○ ニホンカナヘビ
 ニホンカナヘビの交尾は雄が雌に噛みついてから進行するようです。写真では,雌も雄の前肢をくわえています。後肢の後の部分が膨れているのが雄だそうです。



 両生類


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